ウツむきノート - うつ回復を目指す人生の旅

『うつ病』で休職⇒療養中の筆者が『うつ』と『むき』あう中で見つけた、健康や回復につながる方法と、その他マメ知識を発信していきます。

実際に『うつ』になったら何が起きた? 経験者が書いてみる。

   

 

ご覧いただきましてありがとうございます。

体調はいかがでしょうか?

 

今日も一日、お疲れ様でした。

乗り切るだけでも精一杯だったかもしれませんね。

一日無事に乗り切る事が出来たあなた自身を褒めてあげてくださいね。

 

さて、いきなり絶対的な答えのない難しい題名から始まりましたが、書いてみますね。

 

最近は、劣悪で理不尽な職場環境、またの名を『ブラック企業』にスポットが当たるようになった事もあり、『うつ』という病気が過去より認知されるようになってきました。

正確には、認知はされていても、症状に対する理解はまだまだ浸透していないのが実状ではありますが・・・

もどかしいところですよね。

 

また、うつ病であったとしても、スパルタな風潮によって、そうであったと認識していなかった(または隠しながら無理をしていた)人もいたかもしれませんし、

 

「うつだと?甘えたこと抜かしてんじゃねえぞオラァ!」

 

と根性論のゴリ押しで抑圧されていた人もきっといた事だろうと考えると、過去に『うつ』に悩まされていた人も、今この瞬間『うつ』になってしまっている人も、実際のところは統計などで表れている数値よりも遙かに多いんだろうなと思います。

 

少なくとも、現代の数値上の話だけ取っても、決して珍しいものではなくなってきています。

 

 

さて、ここで気になるのが、

 

 

【実際に『うつ』になるとどうなるのか】ということ。

 

 

『うつ』の特徴や傾向に該当する症状はいくつもありますが、一番の要因は内的もしくは外的ストレスであり、ストレスのそもそもの原因が何であるかによって変わるため、症状の比重も人それぞれ異なってきます。

 

そのため、一概に『こうだ!』という断定出来るものではありませんが、私自身の経験から、『こんなことになった』という症状についてお話したいと思います。

 

今回は、私自身が体験した症状を主として書いているので、人によっては異なる部分も少なからずあるかもしれませんが、「こういうことも起こるんだ」という前提でお読みいただければと思います。

 

それでは、はじまりはじまり。

 

 

なにも手がつかなくなる (抗えない脱力感と無気力)

 

画像著作者: Amateur.Qin(秦)

 

まずはこれ。『なにも手がつかなくなる』状態。

『うつ』の典型的な症状の一つだと思います。

 

といっても、単に「やる気がない」だけの状態とはまるで異なります。

 

やる気を出したいのは山々。わかっているのに。

これをやらないといけない。それもわかってる。

 

 

でも、あれ・・・? どうしてだろう・・・

 

 

 

脳が働いてくれない。体が動いてくれない。

 

 

 

絶望に打ちひしがれたような、悲壮感。

 

虚ろな目をしながらただ呆然と立っている、あるいは座っているだけの状態。

 

後ろからつっつかれたらコテッとそのまま倒れてしまうような、無気力感。

 

自分の目に映るものが白黒になっていくような感覚。

 

 

 

自分を取り巻く重力だけ、とてつもなく重たいように感じます。

 

頑張らなきゃいけないのは分かっているのに、なにも出来ない。手につかない。

 

 

 

音楽も、聴こうとする事すら困難に感じるか、かえって耳障りに感じたりもします。

 

 

これ、実際になってみて初めて分かる事ですが、

根性論でどうにか出来る次元の問題ではありません。

(むしろそれでどうにかなるのならとっくにやっています)

 

信じがたい話かもしれませんが、指を動かすことすらひと苦労な状態でした。

 

 

「やる気を出す」以前に、『やる気』『体力』『気力』、

行動に必要な燃料のメーターがカラッポどころかマイナスの状態なんですね。

 

 

ガソリンが底をついていて、しかも燃料漏れしている車に「動け!」と言って動くはずがありません。

 

 

ぎっくり腰で動けない人に「は?んなもん知るかよ。這ってでも会社に来い。」と言い捨てる人がいるのなら、むしろその言い捨てている人に「一回ぎっくり腰なってみんかオラァ!」と言いたい。

 

 

動けないものはどうやっても動けないのです。

 

 

大事なことなのでもう一度言います。

 

 

動けないものはどうやっても動けないのです。

 

 

そんな状態の人に「頑張れ」「やる気あんのかお前」だなんて決して言ってはいけません。

 

もうこれ以上頑張れないから動けないんです。

 

 

ですが、これだけではありません。

この状態、思った以上に深刻だったりします。

 

 

当たり前だったことが出来なくなる

 

20150514155823

 

電話で話す。

メール、LINEのメッセージに返信する。

パソコンの電源を入れる。

いつもの時間に起きる。

会社に行く準備をして、ドアを開ける。

 

普段何気なくやっている事、ありますよね。

 

 

健常な状態の時には特に深く考えずとも容易く出来る事。

 

 

ところが、『うつ』になるとそれすらも困難になるか、全く出来なくなります。

 

 

逆に、「ここまでエネルギーを必要とすることだったのか・・・」と初めて思い知ることになります。それも、今までそれを呼吸をするかのように出来ていた自分自身が別人に思えるぐらいに。

 

2~3行の短いメッセージへの返信も、健康な人なら1分以内で出来てしまうのが、うつの無気力状態の人の場合、全く返せないか、2~3日かかることすらあるレベルです。

 

信じられないですか? 健康な人からは想像も出来ないことでしょう。

 

でもこれが『うつ』の深刻さを表しています。

受けたストレスの強度や蓄積度合によっては日常生活にすら支障をきたすレベルにまでなるのです。

 

メッセージの返信だけ取っても、「どういう内容で返信すればよいか」という事を、脳を結構使って考えているんですよね。

 

このような事態になってもなお、「うつ病は甘え」だなんて言えるでしょうか?

私はそうは思いません。

 

人と関わるのが億劫になる (または怖くなる)

 

 

『当たり前だったことが出来なくなる』に関連する症状です。

張りつめていた糸がある時プツッと切れて『うつ』になってしまうと、人に会ったり、連絡を取ることを非常に強いストレスと感じるようになって、外部からの接触を拒絶するようになります。

 

やんわりと表現するなら「放っておいて」という状態になるということですね。

ただ、とてもデリケートな状態で、言葉そのものにものすごく敏感になっています。

 

また、受けてきたストレスや環境によっては、電話の着信音やメールなどの通知音、さらにはインターホンの音が怖くなって動悸や体が震えるようになったりと、特定のことに対する恐怖を感じるようにもなります。まるで、外部からの干渉全てが自分に対する攻撃であるかのように思ってしまう。

(人によっては過呼吸やパニック障害を併発する可能性もあるかもしれません。)

 

ここまでくると、時間による自然回復と、『うつ』に対して、または人間関係や環境などによるトラブルに対して理解を示してくれる人の言葉が必要になってきます。

 

関係者や第三者からすれば「返事が全くこない・・・もしかして自殺を考えてるんじゃないか?!」と連絡を催促しそうになるかもしれませんが、『うつ』の状態の人に対する催促は逆効果にしかなりません。回復してくれば次第に人との関わりを持てるようになってくるので、そっとしておきながらも信じて気長に待つという周囲の姿勢も大事です。

 

この状態の時に降りかかる言葉次第では・・・最悪の事態になる可能性も。

 

 

ひとつ言えるのは、『うつ』で苦しんでいる人に対して根性論を押し付けるのは最もやってはいけない行為であるという事です。

 

 

特定のことに対する拒否反応が出る

 

 

『うつ』を引き起こす原因は人それぞれ異なります。

 

転職や栄転などによる環境の変化。

家庭環境や職場環境における人間関係。

周囲からの叱責によって生じた強い自責の念。

昇進、昇格などによる立場の変化。

自分の理想と今置かれている現状の狭間での葛藤。

 

その『うつ』の原因となった人や物事(仕事など)を連想させる言葉を耳にしたり、目にした時、それに対する拒否反応が身体面に表れる事もあります。

 

  • 重たい頭痛
  • 眩暈
  • 立ち眩み
  • 体の震え
  • 胃痛
  • 動悸
  • 抑うつ状態の再発

 

感じていたストレスが強いものであればあるほど、拒否反応もまた強いものになります。

それがずっと続いているとなると、治療の妨げにもなってくるので、事態は深刻であると考えるべきでしょう。

 

私の場合、上司が話を聞かないタイプで、根性論のゴリ押し同然の叱責を受けたり、義務感を煽る言葉の数々が焼き付いていて、それを連想させる言葉を見たり聞いたりする度に体がズシッと重くなるような感覚と共に頭が割れるような頭痛がずっと続いたり、胃がキリキリするような痛みを感じたりしました。(今もありますが)

 

それがどうしても引かない、または考える度にそれに悩まされているという場合は、環境を思い切って変える事も解決案に入ってきます。

職場環境や会社の人間関係が原因となっているのであれば、療養期間を経た後に転職または起業、寛解優先であれば傷病手当金を受給しながら療養する(職場環境が原因であれば受給前、または完了後に退職)など、早めに療養に専念できる環境を作る事と、その原因から身を離す事が必要です。

 

それは逃げでも甘えでもなんでもないと思います。

自分が生きていくための決断。幸せになるための決断。そう思います。

 

 

体力が目に見えて落ちる

 

 

例えば近くにコンビニがあったとします。

普通の状態の時、あなたのペースなら歩いて40秒のところにあります。

 

ところが、『うつ』の症状が重い時(急性期)は、その近くのコンビニに行く事すら困難になります。

しかも、本来40秒歩いたところにある場所のはずが、とてつもなく離れている場所のように感じてしまう。

 

というのも、体がものすごく重たく感じて、まともに動けなくなるのです。

自分自身に対する重力だけ違うんじゃないかっていうぐらいに。

 

それも、壁伝いに行かなければ倒れてしまうぐらい、目に見えて体力が落ちるのです。これには私も驚きました。

 

そんな時に食糧が底をついて買い出しに行かなければならないとなればもう最悪です。

 

まだ今日は動けるほうだなっていう時を選んで行くのですが、

 

ただでさえお店は遠く感じるし、

買うものを選ぶ手間もかかるし、

歩き回るのも疲れるし、

買い物が終わったら今度は復路が待っているし。

 

と、これすらもとてつもない重圧に感じられるほどになります。(急性期の初期は、帰ってきて早々玄関でぐったりしていた事もあったり)

 

このように、精神的なものかと思いきや、身体面での強い制約まで背負うことになるのが『うつ』ですが、悲しいかな、そこまではまだ世間にあまり浸透していないのかもしれません。

 

必要最低限なものはネットでまとめて注文するという手もあるのですが、当事者の立場になると案外そこまで意識が回らなかったりします。

 

それに、先述したインターホンの音の恐怖とかもありますし・・・・ね。

 

 

まともにお風呂に入れなくなる

 

 

これは人それぞれかもしれませんが、私の場合、体力の低下によって入浴にも支障が出ていました。

というのも、40度ぐらいのぬるめのお湯であっても、ものの数分でのぼせてしまい、もういいやとすぐ出てしまうのです。

休み休み入ろうとしても、1~2分経ったら意識が遠のいていくような感覚になり、まともに湯船に浸かれなくなってしまっていました。

 

 

あらふしぎ!リラックスするための時間のはずが、命に関わるサバイバルな時間に。

 

 

(今でこそこうやっておどけて書いてますが、実際は笑えないです、この状態。)

 

あがった後も髪をゆっくり乾かす余裕もないぐらいフラフラになり、

ベッドに倒れこんでそのまま意識を失って気が付いたら朝だった、という事もありました。

 

翌朝、髪の毛が爆発していたのは言うまでもありません。

そしてシャワーを浴びなおす時もフラフラなのでひと苦労なのです、はい。

 

私の場合、お風呂に入れないだけで、シャワーで体を洗ったりということはどうにかこなせてはいましたが、状態によってはそれすらも困難な場合もあるかもしれません。

 

体を洗わずにいると痒くなったりして休む事にも差し支えるので清潔に保つのは大事ではありますが、決して無理はなさらぬように。

 

寝たきりになったり、睡眠障害に悩まされる

 

 

先程のポイントの延長線上にある症状です。

体力が著しく低下する関係で、ちょっと動いただけでひどく疲れてしまうようになり、その度に仮眠を取る事を強いられてしまいます。

特に急性期や症状が重い場合は、ほぼ一日寝たきりの状態で過ごすという時もままあります。

 

すると、日中の時間も睡眠時間に充てられることになるため、本来睡眠を取るべき時間になると今度は逆に眠れなくなったりと、睡眠のサイクルにも影響を及ぼし始めます。昼夜が逆転しやすいという理由の一つもここにあるのかもしれません。

 

そしてその過眠(寝すぎる)状態がさらなる体力の低下を及ぼしてしまうという悪循環。

 

段階的に少しずつ体を動かせるようになれば次第に体力も戻ってくるとはいえ、かなりキツいものがありますよね。

 

その一方で、困ったことに、夜は夜で熟睡が出来なくなり、途中で何度も目が覚める『中途覚醒』や、起きようとする時間よりも早い時間に目が覚める『早期覚醒』に悩まされる、という人も少なくないようです。私もそのうちの一人ですが。

 

 

私の場合、この睡眠障害は『うつ』と診断される少し前から出てきていたので、『うつ病』の症状であり、兆候でもあるのかもしれません。

 

当然、熟睡できないとなると、睡眠によって蓄積されたストレスを中和するどころか、さらにストレスが蓄積されてしまうことに。

 

そして持ち越された疲れやストレスは日中に強い眠気として現れ、自分でもコントロールが利かず寝落ちしてしまったり・・・ そして職場でこれが起きてしまうと居眠りしてサボっていると思われてしまい、ますます肩身の狭い思いをする事になったり、叱責を受けてさらなる自己嫌悪に陥る、ザ・負の連鎖が始まります。もうどうしたらいいのこれ。

 

 

でも一番ツラいのはその本人。

一番それを解決したいと思っているのは本人ですし、

本人もなりたくてなってるわけではないのですから。

 

まったくね。生きづらいことこの上ありません。

 

空虚な目で空や天井を見ている

 

 

私はもともと空を見るのは好きなのですが、

『うつ』になる前や抑うつ状態になっている時は、

 

 

「空は・・・なんて青いんだろう・・・」

 

 

「この空のように自分自身を解放できたらいいのに」

 

 

と空を見ながら空に対する憧れを抱いているという事に気が付きました。

青く、広く澄み渡る、『解放の象徴』といったところでしょうか。

 

でもその一方で、澄み渡っている空の青さが時に残酷なものに思えてきたり・・・自分自身の理想が閉じ込められてしまっているからなおさら、ね。

うまく言い表せないのですが・・・うーん。

 

ひとつ言えるのは、現状から解放されたいという思いはどこかにあるんだけど、『うつ』の時はなにもする事ができなくて、ただ空や天井をボーッと見ながらいろいろ考えることしか出来ないということです。

 

そしてそんな自分をイヤになってしまって、自分の理想通りに事を運べない自分の無力感に打ちひしがれて・・・

 

といった具合に、空や天井を見つめている間にも連鎖が起きる、と。

キリがないのでこの辺で。

 

他にもいろいろ・・・

 

あとは他所でも言われているように、

 

『感情が表せなくなった』り、

『記憶力の衰え』や『会話に注意を向けられなくなる』事だったり、

『場所に関係なく気が付いたら涙が出ていた』という事だったり、

『(消えてしまいたいという)消滅願望』が強くなったり、

その逆の『(消してしまいたい)消滅願望』が溢れ出てきたりと、

この記事だけで『うつ』の全てを書き切る事は出来ないです。

 

人それぞれ受けてきたストレスの原因、ストレスの種類、ストレスの度合いによって症状の比重も異なるし、それだけに底が知れない病気であると言えます。

 

私が実体験をもとに書いたこれらの症状もほんの一部でしかないですし、私よりも遙かに大きなダメージを受けて戦線離脱を余儀なくされた方もたくさんいらっしゃる事と思います。

 

人間がひとりひとり違うように、人それぞれ「受け付ける事が出来る事」も「受け付けられない事」も異なるので、『うつ』になってしまった人の数だけ『うつ』の形もまた存在するのかもしれません。

 

ですが、言えるのは、

 

 

うつは精神面に影響を及ぼすと同時に物理的にも影響を及ぼすものであるという事。

 

 

そして、

 

 

うつ病の克服には『療養のための時間』『療養に専念できる環境および金銭状態』、そしてなによりも『うつ病に理解のある協力者の存在』が不可欠であるという事。

 

 

価値観の合う理解者、または一緒に歩んでくれる協力者がいるだけでうつの回復は早くなりますし、本人もそれと向き合うために立ち上がる力を徐々に取り戻せるようになります。

 

『うつ』の最大の敵は、『うつ』に対する理解のない環境または周囲の人間そのものであったりします。

 

私自身、現在も『うつ』に向き合っている一人の人間として、世間のうつに対する理解がもっと深まればいいなと思っています。その数だけ救われる人生と命が増えるかもしれないわけですから。

 

 

今回はここまで。

前々から徐々に書き溜めた結果、長文記事になってしまいましたが、

最後までお読みくださった方、ありがとうございました。

 

ではまた次回。Bye for now.



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 - うつ病について, うつ病の症状, 経験談